メタ認知における方略が使えない状態について調べたこと

概要

自分の作っているワークショップが、メタ認知を促すものが多かった。 メタ認知を意図的に発生させられたほうが、より学習効果が上がるのではないかと考え、 メタ認知: 学習力を支える高次認知機能を精読した。

特に、なぜ人は学んだ手法が使えないかが、4章の2節方略使用に影響する要因にかかれていた。 ここを読んで学んだことを簡単にまとめる。

内容

紹介されていた理論

学習者が方略を使えない3つの状態と、知っていても使わない理由について紹介があった。

方略を使えない3つの状態

  • 方略を知らない状態である「媒介欠如」
  • 方略を知っているがうまく使えない「産出欠如」
  • 問題解決の促進に役立ってない「利用欠如」

知っていても自発的に使わない理由

  • 効果が低いと考えている
  • コストが大きいと考えている

そこからの理解

媒介欠如に関しては、知識を与えることで回避できる。 しかし、教師が図を書くことで数学も問題を解くのが容易になると説明するだけだと、 生徒がうまく頭を書くことで解決できない。 結局、媒介欠如から抜けようと知識を提供するだけでは産出欠如に至ってしまう。 生徒に試してもらって、それに対するフィードバックをしていくことでだんだんできるようになるのではないかと思う。 多くの生徒に教えているうちに、失敗しやすいポイントを見つけられて、 多くの生徒を一気に教えられる方法にたどり着くのではないか。

自発的に使わない理由に関しては、納得した。 実際に、教えてもらったことがあったとして、コストパフォーマンスが悪いなと思うと人は自発的に利用しないと思う。 書籍にもあったが、やり方を変えることには精神的なコストも伴う部分が難しい。

初期コストの部分と、運用コストに分けて不安を軽減しながら開始できるような方法があれば良いと思う。 早起き勉強法などは、こういったものに入るのではないだろうか。 人は早起きするように習慣を変えるのには、コストが大きい。 そして、何より、習慣化できないと効果が実感できないのに、それまでの習慣化フェーズで早起きをしても効果を 実感できなければ継続が難しい。