モティベーションの12の理論 2章まとめ

サマリ

認知的評価理論

  • 環境要因の内発的動機への影響(ご褒美で釣ることで、内発的動機が低下する)

有機的統合理論

  • 外発的動機づけは、自律度に応じて4段階に分割できて、一番自律的なのは憧れで、非自律的なのはご褒美 
## 因果志向性理論

  • 個人の特性として、無気力、外発的、自律的に分割。自律的はストレスに強い。

基本的心理欲求理論

  • 人間の基礎的な欲求として関係性、有能さ、自己決定があり、満たされると自己実現し、健康で幸せになれる

目標内容理論

  • 人生の目標を内発的(人と仲良く、成長、社会貢献)と外発的(お金持ち、有名、美人になる)に分類して、自己実現、健康、幸福につながる。

要点

認知的評価理論

  • 最初にどんな動機づけがあったかによってご褒美の影響が異なる
  • ご褒美が必ずしも悪いわけではない、憧れの学校に入るために勉強することも重要ではないか。
  • お絵かきがすきな園児に、「ご褒美をあげるから絵を描いて」とお願いしたら、ご褒美がなくなったら絵を描く量が減った。
  • アンダーマイニングが起きるのは、ご褒美ではなく、ご褒美を期待する認知

  • 自ら行動している(行動の主体である)という認知が内発的動機を高める

  • 他者によって強いられている(行動の主体ではない)という認知が内発的動機を高める

  • 報酬によって有能感が高まると内発的動機が高まる

  • 褒め言葉によるエンハンシング減少は、褒め言葉で有能感を高めている

  • 報酬には、主体を変えられる効果と、有能感を高める効果があるが、効果の大きいどちらかの作用がある

  • ご褒美で内発的動機が低下するのは、ご褒美を約束して与えた場合や、与えられる人が与える人が統制しようとしていることを感じた場合

個人コメント

→ てことは、褒め言葉も相手を操ろうとしていると認知されると、内発的動機が下がる。 → 褒めなくても有能感を高めることはできるはずで、うまくいったことを認知しやすくするとか、繰り返し向き合うようにしてあげればいいのではないか。 「今回、これをやったから、こんないい結果に結びついたのかもね。」「今回はうまくいったんだね。」

有機的統合理論

  • 外的調整:言われるから、叱られるから
    • 報酬の獲得や罰の回避
  • 取り入れ的:やらなければならない、恥をかきたくない、バカにされたくない
    • 自我拡張や他車比較による自己価値の維持、罪や恥の感覚の回避
  • 同一化的:自分にとって重要、将来のために
    • 活動の価値を認め、自分のものとして問入れている状態
  • 統合的:やりたいと思うから、価値観と一致しているから
    • 自分の価値観と一致して違和感なく取り入れている

尺度:(西村、川村、櫻井2011) 西村 多久磨, 河村 茂雄, 櫻井 茂男 自律的な学習動機づけとメタ認知的方略が学業成績を予測するプロセス—内発的な学習動機づけは学業成績を予測することができるのか?—

  • 学業成績に最も影響があるのが同一化的調整
  • 精神の健康に最も影響があるのが内的調整(統合+内発)
  • 就業動機が自律的であるほど業績への影響は大きく精神的に健康

因果志向性理論

田中 秀明, 桜井 茂男, 一般的因果律志向性尺度の作成と妥当性の検討

目標内容理論

  • 幼い頃の親の養育行動が、子供が大学生になったときの人生目標に影響を与える
  • 親が統制的に関わり、冷たく接していた場合に人生目標が外的になりやすい。
  • 経済的に豊かだからこそ、外的な人生目標だと不健康になりやすい