内観療法を体験してきたので感想を重要なところだけ

内観療法とは、森田療法と並ぶ日本製の心理療法(内観)で、心的な疾患を治癒することが多い。吉本伊信が創始者の手法である。

屏風と部屋の壁に囲まれた四角形の中に入り、「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」について1~2時間考える。 その後、面接として、面接者に考えた内容を伝える。

1週間、白金台内観研修所にて内観研修を受けてきた。

結果

変化

変化が大きかったものをいくつかピックアップする。

父母への不満の軽減

父母に対して受け入れられるようになった。私は、父に対しても、母に対してもとても大きな不満を持っていた。しかし、長時間の内観後には、かなりの不満が軽減し、父母に対する大きな感謝の感情を受けることとなった。

自分が認知している理由は、これまで父や母から多くの世話をしてもらっていることを思い出して、愛情を受けていたんだと感じたことや、そして、父や母にも、自分が不満に思ってしまう行動を取るのに仕方のない不運や自分の接し方があったのではないかと、思うことができたからである。 また、何度も繰り返して父母に対する不快な感情に向き合ったおかげか、父母に対する不快な感情がかなり軽減した。

あまり詳細には書かないが、一般的に恵まれた環境で育っていないとは思っていて、「もともと環境が恵まれていたからだろう」と思える状態でもない。

自分の能力ではなく親のおかげだった

自分は、自分の考え方や能力に対して愛着があり、満足している部分も多い。しかし、それは自分で勝ち取ったものだと考えており、父母の世話になったからだとは思っていなかった。 しかし、内観することで過去の母の育て方として、かけてくれた言葉や、自分の学ぼうとする姿勢を支援する態度や行動のおかげで、今の自分が構成されていると考えるように変化した。

実際には思い出した行動が直接の要因になっていないかもしれない、それは何に因果関係があるかは定かではない。しかし、そのようなことを思い出すということは、母の教育方針が今の自分の考え方に類似しているということであり、他の部分でも家供しているのではないかと解釈している。

感想

短期間集中型であったので、6日間のうち2日目までは大変な苦労があった。

また、研修時間の大半は、個室で自由な時間となる。そのため、自分に強い意志がないと内観に対する取り組みの密度が下がり、効果が薄くなるのではないかと思う。そのため、内観を行うためには、強い動機づけをされている状態でないと難しい。

所長からの話

動機づけの要因になるかと思い、こちらで研修前に所長から聞いた話を残す。

心的な疾患はもちろん、身的な疾患にも効果がある場合がある。病は気からということで、心理的な部分が回復することで身体にも変化があるという。 研修中にも音声での教材を聞いていたが、不登校の生徒が学校に行くようになったり、鬱が回復するようである。

特に効果が高いのは非行する人であり、服役中の犯罪者が反省をするようになった話が何度がされていた。

また、経営者がメタ認知能力が向上することで経営にプラスの効果があるといいって繰り返し内観研修を受けているとの話もあった。