文書理解の認知心理学について調べたのでメモ

文書理解の認知心理学について調べたので簡単にメモを残す。

説明文には、宣言的知識と手続的知識がある。宣言的知識は、概念や知識について説明するもので、「犬は哺乳類である」のように「〜は〜である」形式で記述する。論文や新聞記事で使われる。

手続的知識は、操作や手順について説明するもので、「青ならば進め」のように「〜ならば〜せよ」形式で記述する。マニュアルや説明書で使われる。

文書理解の過程は、ボトムアップ処理とトップダウン処理に分かれる。 ボトムアップ処理は、単語レベルや文レベルで意味を解釈し、段落を理解する。小さい単位から大きい単位で理解していく。 トップダウン処理は、文全体の構造を予測しながら、文や段落の働きをはっきりさせる。 どのタイミングでどちらの処理を使うかは、メタ認知や単語を思い出す速度、先行知識や推論力が影響する。

学校教育と対応付けると、テキストの学習とテキストからの学習とに分かれる。 テキストの学習は、国語のように文章内容の再生や要約をする。文章を読みテキストベースを構成する。テキストからの学習は、理科や社会のように、知識を獲得する。形成される表象としては、文章を読み状況モデルと呼ばれる図解化したものを構成する。

文書理解を規定する要因は、読み手要因、課題の方向づけ、文章材料要因、課題に分けられる。 読み手要因は、先行知識や作業記憶領域や推論力、メタ認知、動機興味が影響する。

感想

リンダ問題では、論理をもとに答えるか、物語をもとに答えるかで、回答が別れるように文書を読むときに自然に使う枠組みが違う。これは、テキストから学習とテキストの学習という今回の分類のどちらが得意かに影響を与えそうである。