従業員が勉強をしなくなる原因について考えた

概要

昔は、「同僚が自発的に勉強をしないこと」に関して、不満を抱えていました。 知識や技能が足りない人のフォローをすることが多かったこともあったし、 自分が入社する前に随分勉強して乗り越えたことを、入社してもやらないから。

しかし、最近は、同僚に対して不満を持つこともなくなり、仕組みに着目することが多くなりました。 そこで、勉強をしない人がデキるメカニズムの仮説を残します。

※こちらについては、Web開発をしている会社の話です

内容

結論から言うと、「自発的勉強することが働く上でお得ではない」から、これに尽きる。

いくつかお得にならない理由があるが、そこには「昇給昇格するために技能や知識が必要ないこと」、 「自発的に勉強をすることが非効率なこと」があげられる。

昇給昇格するために技能や知識が必要ない理由、仕事で昇給昇格するために、技能や知識よりも貢献度の印象が重視されているから。 いくつかの会社で昇給や昇格基準について話を聞いてみたが、技能や知識が必要なケースは少なかった。 どちらかと言うと、技能向上や所持技能よりも、会社にどんな貢献をするかベースの印象で決まることが多い。 こちらに関しては、技能や知識を考慮しすぎると、人員配置が非常に難しくなるからという理由も含まれるであろう。 一度身につけた技能よりも低い等級の仕事をさせづらくなったりもする。

自発的に勉強をすることが非効率なことについては、自発的に勉強することと、上司から言われて勉強することを比較した。 仕事で役に立つ回数や率が高いのは、自発的に勉強するよりも、言われて勉強することである。 自発的に勉強をしていて役立ったときには、他の人が知らないことなど組織としてのボトルネックを解消するアイデアな可能性もあり、 決して効果としては低くないのだが、ここを価値の大きさの部分を評価しないと難しい。 それに加えて、組織の決定を異なるアイデアが出たときに、その理由や効果をうまく説明しないといけないためコストも大きい。 上手く説明できないと、集団の意見に反対をしているだけといった印象にもつながる。 そして、印象としては、上記の説明ができない場合に自発的に勉強をしているのは趣味や勝手にやっていると思われやすく、 言われて勉強することは上司に従っていたり、組織のために勉強をしている印象も受けやすく評価につながりやすい。

結局、勉強を自発的にすることで成功体験が無くなってしまうことが勉強をしなくなってしまうようである。

一方、同じような仕組みの会社でも、勉強をし続けている人も存在している。 上司の理解がある場合ももちろんあるのだが、そうでないケースでは外部のコミュニティなど、 所属している会社とは違うところでプロジェクトや振る舞いに対して評価されることで、勉強が継続されていく。

他にもフリーランスを目指している人はスキルを一定以上蓄えたいと思い、会社の評価とは別に勉強をしている場合が多い。 こちらも、副業や同業者など、所属会社とは別のところで評価されていると考える。

まとめ

従業員が勉強することのお得感を出して、自発的な勉強を促したい。 また、役に立たないこともあるかもしれないが、それは結果としてどうであれ、プロセスを評価することで 評価に繋げやすいのではないか。