今必要な経験・スキル・考え方を読みました
今必要な経験・スキル・考え方を読みました
概要
川口氏が提唱するスキルマッピングが日経システムズの連載から一段落ついた。 この文献の内容がキャリアについて常に考えている自分にとって非常に有用なものだったため、簡単にまとめたい。 それぞれの回で伸べられていることを簡単にまとめ、今後、使える知識にするためのメモを残す。
若手ITエンジニアに贈る 今必要な経験・スキル・考え方 第1回 若手ITエンジニアを取り巻く状況 | 日経SYSTEMS | 日経BP記事検索サービス
若手ITエンジニアを取り巻く状況
- 企業活動をする人達には、社会に貢献する欲求のパッション、アイデアを実現するためのスキル、競争力のあるものを生み出すためのスモールチームがある。
- パッションは原体験に依存し教えられない。しかし、スキルとスモールチームは教えられる。
- スキルの習得には順序がある。基礎的なものから応用的なものに以降する。
- パッションとスキルとスモールチームを前提としたときに、人材の流動性に耐えうる人材育成のために、スキルマッピングを始めた。
- 一例を紹介されているが、スキルマップはチームごとに異なるので作る必要がある。
- メンバーのスキルを分析し、各メンバーが今後どのようにスキルを習得していけば、より貢献できるのか分かるようにする。
スキル分析と獲得すべきもの
- スモールチームでは、自分の意見を押し殺してチームに貢献すると短期決戦では強いとしても中長期的に継続性に難点あり。
- 他のメンバのスキルを意識しながら個人としての成長を考えることがチーム貢献にるながる。
- スキルマップを使うことで、人材の型が分類できる。
- 器用貧乏型、職人資質、バランス型、コミュ型と分布の仕方に応じて分類する。
- 大事なのは今の自分の型を認識し、次に習得するスキルを考えること。
- 学んだスキルがすぐにチームで活かせれば成長が早い。
- 他のメンバが持っているスキルの方が習得しやすく、他のメンバが持ってないスキルの方が貢献しやすい。
- メンバが離脱すると業務知識や手順は引き継げるがスキルは引き継げないので、チームとして他の人のスキルを補完するようにする。
獲得する属性を見定めてスキル向上を目指す
出来ていることを深めるか、出来ていないことすべきか、スキルマップで自分の時間を投資するのか考えられる。 ロールに応じて、仕事を継続的に進めていくためのスキルと、リスクを取って仕事の改善を進めるためのスキルがある。 以下に紹介されているITエンジニアのスキルをまとめる。
- 戦士:仕事を確実に終らせる:プログラミング
- 武闘家:うまくいくやり方をデザインする:設計
- 僧侶:活動を持続できるように手を打つ:バージョン管理・CI
- 魔法使い:リスクを取ってブレークスルーを狙う:品質計画
- 盗賊:情報を集め、分析し、取り入れる:勉強会参加
- 旅芸人:障害を取り除きメンバー間の相互作用を高める:環境作り・SM
優れたメンバ、リーダは定義できないし再現できないのでスキルを明文化していく。 スキルがまだ言語化されていなかったら、徐々に言語化していく。
チーム全員でスキルマップを作る。
複数の人が協力して議論していく協調ワークショップで発散、探索、収束のステップで作っていく。
発散:チームに必要なスキルのアイデアをできるだけ多く出す 探索:似たスキルを分類して6つ程度にまとめロール名をつけ、前半が必須、後半が効率アップや変化のロールにする。 収束:3つのレベル感を必要条件、十分条件、文句無しの3つに分け、より端的な表現のスキルにする。
スキルマップができたら、個々が自分のスキルをマッピングし、チームからも意見をもらう。 メンバーが抜けることになったときにリスクのある部分を確認する。 スキルマップから、「誰に教えてもらえるか」「何を勉強すべきか」「貢献しやすいポイントはどこか」を知ることができる。 チームから直接得られるスキルマップはニーズに基いた研修や採用に継げられる。
勝ちパターンを身に付けよう
- 経験に基づく深い理解があれば、目前の状況に対して定石やレシピのように「うまくいきそうな方法」を当てはめられる。
- 勝ちパターンには、「相談を受けたらすぐ提案する」や「有効だと思う技術について先行して検証しておく」
- 知らない分野の技術を見ても真似できず気付くこともできないため、他者の勝ちパターンを短期で認識するには、自分も似た勝ちパターンを持っている必要がある。
- 書籍や研修では、勝ちパターンを形式知として伝えられるので理解するだけではなく、経験に照らし知識の再構築し、実験を繰り返しながら勝ちパターンに落し込む。
- チームがうまく機能するには、メンバー相互の勝ちパターンの理解が重要で、同じ場所同じ時間を共有し、結果だけ見ずに思考や実験や失敗過程を観察し学ぶことができる。
- メンバや解決策が大きく変わるとチームに蓄積された勝ちパターンが使えなくなるので同じチームを維持するようにする。
- 組織パターンをすべて覚える必要はなく、時折、パターンランゲージを見直し、現状分析して、よさそうなものを試しながら、自分達のパターンランゲージを作っていく。
若手ITエンジニアを取り巻く課題と方向性
- 必要な知識が分かれば学ぶのが用意になり、過去には研修により技術を学んでいたが、人づてで聞いて試して学ぶようになった。
- 就業年数が短かくなり育成コストを回収できないことと、技術が多様化して何を教えたら良いか分からないので、自分の教育機会は自分で作らないといけない。
- 実践的な手順などの経験的な知識と、理論的な背景などの深い知識があり、深い知識があれば知識の応用や流用がしやすい。
- スキルを成果に結び付けるにはチームとしてスキルを組合せる必要があるので、スキルマップをメンテナンスするべきである。
- 組織で新しい技術を使うためには、フィアレスチェンジを読むことを勧める。
- 30歳前後にもなるとスキルや転職耐性も付く。組織と対等な関係を築いたエンジニアが組織を変える存在になると信じる。
感想
- 自分が普段からやっていることが良い習慣としていくつも紹介されていたことで自信につながった。
- 何度も読み返して発信することでチームでのスキル向上に役立てたい。
- PDFで購入することができるので、購入して読むことをオススメします!!
記事一覧
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