仮説検証で進めるリーンキャンバスの顧客セグメントの埋め方

概要

前回の「ビジョン駆動スタートアップ」を試してくださった方は、リーンキャンバスの課題の部分だけ埋まっていると思います。 自分や身近な人の課題を課題欄に設定すると、どんな人が顧客セグメントに該当するのか 次はどんな顧客セグメントにすればいいのか分からない問題があります。

そのため、自分の課題からスタートする場合に顧客セグメントを決めたら良いか残します。

内容

ワンランク上の顧客セグメントの切り方

顧客セグメントについて説明するまえに、顧客セグメント部分の詳細な書き方について紹介します。

顧客セグメントは、肩書きなどのプロフィール情報で考えるのではなく、思考や行動のパターンで切るようにしましょう。

具体的に説明すると、「勉強が楽しくない」と「勉強しないといけない」という課題を持っている人の課題を解決しようとするなら、 「中高生」という肩書きのセグメントにするのではなく、「人に指示されて非自発的に学習をしている」などの 行動パターンのセグメントにします。

なぜなら、セグメントに「中高生」を設定すると、中高生の全員勉強が楽しくないと思っているわけでもない例外が発生しやすくなります。 また、同じ課題を持っている人は、上司から指示されて勉強せざるを得なくなっている人も該当するのではないでしょうか。

なので、「勉強が楽しくない」と「勉強しないといけない」に対して因果関係を考えると 「人に指示されて非自発的に学習をしている」という課題の方が一致していると捉えます。

顧客セグメントを探す

ここでは、課題を持っている人が分っている場合の顧客セグメントの仮説の探し方について説明します。

課題を持っている人がすでに分かっている場合、すなわち顧客セグメントに該当する具体的な1人が分かっている場合には、 その人のどの特徴が顧客セグメントに該当するかのペルソナに該当するのかを確認します。

そのためには、課題を持っている人に似ている人や共通点の多い人にインタビューをすると近道です。 インタビューするときには、課題の大きさと、思考・行動パターンを同時に確認するします。 課題の大きさについては、定性的な指標を作っておけば良い。詳細な聞き方については、次の資料を参考にします。

詳細に知る場合には以下が良いので、余裕があれば。

インタビューの結果、課題の大きさとユーザの特徴を確認するための表を作成します。 そこから、課題と因果関係のありそうなユーザの特徴を考えます。

顧客セグメント仮説を立てる

次に、顧客セグメントの仮説の立て方について説明します。

仮説を考えるときには、自分が最初に課題を考えたときに課題を持っていた人から、 課題を持つ人のどんな思考がその課題につながっているか考えます。

たとえば、課題として「勉強が楽しくない」を持っているなら、「競う人がいない」からなのか、 「教える人がきらい」だからなのか、「勉強が何の役に立つかわからない」からなのか、確認します。 それぞれ、因果関係を持っていそうな顧客セグメント仮説ができます。

顧客セグメント仮説を検証する

最後に、前までのフェーズで考えた仮説について検証します。

検証するときに行うことは、「顧客セグメントを探す」ときと同様でインタビューを行います。

複数の顧客セグメント仮説を考えているはずなので、それぞれを検証します。 そのために、課題である「勉強が楽しくない」か、顧客仮説である「競う人がいない」「教える人がきらい」「勉強が何の役に立つかわからない」の3つのどれかを持っている人を探します。 「勉強が楽しくない」の課題を持っている人には、それぞれの顧客セグメントを仮説を持っているのか確認します。

探すフェーズと同様にインタビューの結果から、課題の大きさとユーザの特徴を確認するための表を作成します。 そこから、課題と顧客セグメントの仮説が正しかったか確認します。

まとめ

  • 顧客セグメントは行動や思考パターンで書くと良い
  • 顧客セグメントの検証は、課題か顧客セグメントの仮説に合う人にインタビューする