現場に行動指針を浸透させるために考えたこと

行動指針を現場で意識させたいと思うことは、ないだろうか。 何かしら仕事で使うことが増えてきたので、こちらで検討してみる。 今回は科学的に裏付けされた網羅的な状態ではなく、知っている知識でうまくいかないと状態を解釈していく。

今回は、「意識させたい」ということから、必要な場面で意識的に考慮できることを目標として考える。

やろうと思っていない。(動機付けされていない状態)

これは、もっとも最初に立ちはだかるかなり大きな問題ではないだろうか。 やろうと思う

方法としては、大きく分けて2つ。

  • 行動指針を意識すること自体が楽しいと思わせる(内発的動機づけ)
  • 行動指針を意識することが自分とって得だと思わせる(外発的動機づけ)

とはいえ、人によって楽しいと思うこと、得だと思うことは違うため、 全員をそちらへ動かすのであれば、現場のマネージャーにお願いして、動機づけしてもらう必要があるだろうし、 全員ではなく組織内の多くの人間を動かせればいいのであれば、

楽しいと思わせる

こちらは、言うまでもなく感じている人もいるかもしれない。そう、とても初期コストが大きい。

楽しいと思わせる(内発的動機を促す)ためには、自分で決めたと思わせたり(自己決定)、 自分はできると思わせたり(有能感)、他の人に受け入れられると思わせる(他者需要)必要がある。

行動指針に使うのであれば、発表する前に細工をして、自分たちで決めたと思わせたりするのは有効だろう。 事前に、何かしらのインプットをして、望んだアイデアが出てくるように仕向ける必要も出てくるだろう。

うまく行動指針に沿っているときに、フィードバックを送り、できるようになったと感じさせるのもあるだろう。

他には、行動指針に従っていることが、他の人に認められる・受け入れられるきっかけになるのも良いだろう。 行動指針にそっていた行動を評価して、表彰のような形になるだろうか。

得だと思わせる

こちらは、楽しいと思わせるのに比べて初期コストは小さいのではないか。 アメとムチを使うのである。 一番簡単に思い浮かぶのは、お金などの報酬や、減給・降格などの罰を与える行動である。

これは、短期的に非常に大きな効果を発揮するが、だんだん効果が鈍化してしまう。 得だと思わせるには、今すぐに起きるお金なども効果的だが、 将来的に自分のためになると思わせるのも良い。

行動指針に沿った行動を取ることで、人格者になれたり、スキルアップするといったものである。 お金ほど簡単ではないかもしれないが、楽しいと思わせるよりは容易かもしれない。 検討するのも良いだろう。

覚えていない(メタ認知/媒介欠如)

必要な場面まで覚えていないと、活用することは間違いなくできない。 覚えさせるためには、昔の学校教育のように、何度も発声したり、書いたりすることも一案である。 他にも、覚えることをテーマに対話するのも良いだろう。

使う場面に気づけない(メタ認知

活用の仕方がわかってないということにもなるかもしれないが、行動指針を使う場に気づけないのも一因である。 毎日のように、朝に行動指針を唱和していたとしても、使える場面が分からなければ効果半減である。 どんな場面なら使えるか、など記憶を呼び戻すキーとなる現象を理解しておく必要がある。

朝礼で行動指針を唱和しているから、朝礼になれば8つの行動指針を言えるなどでは、 朝礼が記憶を呼び戻すキーになっていて、現場に出たら使えない。 現場で使う場面をキーにしておくのが良いだろう。

会議の行動など具体的に落とし込めるものについては、その時間にリマインドするなどして 記憶を呼び戻すことも可能だろう。

おわりに

と、いくつかの方法を列挙してみました。 個人的には、みんなで使わせたいことをテーマに対話するのは、やはり有効そうだなぁと思います。

試してみて、また考察してみたい。

この分野は、おそらく転移で調べてみるのが一番良いのではないかと考えている。