キャリアのアドバイスを聞くときに気をつける2つのポイント

はじめに

キャリアのアドバイスを周りから聞いて振り回されている人をよく見る。色々なパターンで困ってるようなので、二つの観点から例題をいくつか分類分けをしながら紹介したい。

結論

確認ポイント

  • 相手がどんな立場の人なのか
  • 誰のためにアドバイスをしているか

対策

  • 複数の立場の人の意見を集めよう
  • 利害関係者以外からも話を聞こう

題材

以下の相談を題材として話を進行していくこととする。

『新卒採用時には、企画職の希望を出していたのに営業職に就いてしまった。 入社1年を過ぎたが企画職に移動ができない。営業職がつらすぎて転職を考えている。』

相手の立場

キャリアの相談をするときに、大きな影響を受ける要因の一つが、相手が経営者か会社員かということあろう。 今回の場合は、雇用をする側と、される側として分けることが大事だと考え、経営者と会社員に分けた。

経営者は、自分が雇用する人に対する意見を言う。

誰のためか

アドバイスを受けるときに、最も大きな影響があるのが誰のためのアドバイスかである。

アドバイスしているように見せかけて、自分の利益に誘導している場合や、自分のこれまでの行動の正当化をする人もいるからである。

これは、相手のために言っている場合も、自分のために言っている場合も、同じ発言をする場合がある。アドバイザーの中の当たり前だという考えのもとに判断されるからである。なので、判断が難しい。

1番簡単なのは、利害関係者以外の話を聞くことである。利害関係者に相談するなというわけではなく、出来るだけ利害関係のない人からも話を聞く。 転職の話だと、斡旋者でもなく、現職の近くで働く人でもなく、転職先の人でもなく、家族でもないような、友人や職場でも少し離れた場所の人などがよい。

もしかすると、利害関係者の中でも自分の利益にならないようなアドバイスをする人もいるが、そう言った人の話は聞いてもよい。

事例

いくつか、よくない例を紹介する。

  • 斡旋事業者
  • 説教型上司
  • 先送り型上司
  • 継続推進型上司
  • 自己正当化先輩

斡旋事業者

例えば、相手が転職斡旋をしたいと思っている人だとすると、転職したいという相談をするともちろん転職を勧められるし、企画職で募集をしている会社を紹介してくれるだろう。 彼らは、主に転職を成功させることで何かしら報酬をもらえるので、新規の契約を取るためにあなたに接するかもしれない。 具体的には、こんなアドバイスをされるのではないか。 「やりたい仕事ができないのは、あなたの気持ちややる気がわかってない会社なので、理解してくれる会社に移った方が良いと思いますよ」

また、相手が自分の部署の上司であれば、転職を止められるし、転職しない方がいい理由を説明されるだろう。 彼らは、部下がやめると新しい人の採用や育成にもまたコストが発生するし、自分の部下が退職するとなると査定にも影響が出るかもしれないので、引き止めるためにあなたに接する。上司が引き止めるには、人によって大きく接し方が異なるので、いくつかのパターンを紹介する。

説教型上司

これは1番部下への接し方のスキルが低い上司であり、こちらの仕事への希望の気持ちもわがままだと捉えて話をしてくる。 「世の中を甘く見過ぎているのではないか?仕事は、やりたいことをやるものではなく、与えられたことをやるのが仕事だ。」

先送り型上司

将来的に移動をさせると伝えることで今の仕事を頑張らせようと話をしてくる。

本当に必要な場合もあるし、移動させる気がないけどとりあえず一定期間頑張らせようとする場合もあり、状況に応じて適切な対応が異なる。

「来年確実に移動するために、今年の成果が必要になってくる。結果を出せば移動できるように上に掛け合ってみるから、今の仕事を頑張ろう。」

継続推進型上司

今の仕事に納得して続けてもらえるように、今の仕事に対してポジティブなフィードバックをしたり、楽しさについて伝えることでやる気を出させる。例えば、やりがいについて話をしたり、今の仕事をついて感謝していることや認めている姿勢を伝えるなど。

こちらも、先送り型と同様に本当に続けた方が良いと思って言ってくれている場合と、自分の業績を保つために言ってくれている場合がある。

「君はまだ気づいてないかもしれないが、仕事をし始めて大きく成長していると思うし、すでにチームでは頼れる一員になりつつある。企画をやってみたい気持ちがあるかもしれないが、もう少し続けた方が企画にも生きるのではないだろうか。」

自己正当化先輩

過去の自分の体験に基づいて自分が通った道と同じ道を通るように勧めてくれる。状況や職種や制度が違っていたら、同じ道を通れるか分からないし、人それぞれ向き不向きが違うため同じ道を同じように上がれるかも分からないが、アドバイスする人からは分からないのでこういったことも起こる。 こちらも、後輩のことを思って自分がうまくいった方法を伝えてくれている場合もあるし、自分のやってきたことを無駄だと思いたくないので、後輩にも同じことをさせている場合もある。 「やりたいことを主張する前に与えられたことをこなして結果を出した方が良い。ここで結果を出せないと、どこにいっても同じことの繰り返しだ。」

直接の利害関係者でなくとも、 何のためのアドバイスかというと、自分たちの都合のいいようだったり、自分たちがやってきたことを正当化するためにするものと、相手のことを思って発言しているものがある。

結論

確認ポイント

  • 相手がどんな立場の人なのか
  • 誰のためにアドバイスをしているか

対策

  • 複数の立場の人の意見を集めよう
  • 利害関係者以外からも話を聞こう

参考分野