XP祭り2017に参加しましたので基調講演の抜粋と感想まとめました

概要

10月14日に開催されたXP祭りに参加しました。 1日参加してたのですが、今回は、ソニックガーデンの倉貫さんと、サイボウズの青野さんの基調講演で大きな気づきを得られたのでこちらで紹介します。

内容

倉貫さんのキャリア

聴講メモ

昨日もコード書いていて、 学生時代から、ベンチャーに入って、 家庭教師や飲食でアルバイトしてた。 プログラミングでバイト募集してて、プログラミングしたら給料が出る。 遊んでたら給料が出るって最高じゃん、って 自分からしたら遊びなのに、お金もらえる。 嫌なことをしたらお金をもらえるではないく、楽しいことをしてお金をもらえるようにしよう。

大企業でプログラミングができるところ。 オブジェクト指向ができるプログラミングできるところ。 東洋情報システムとオージス総研しか選択肢がなくって、TISに入った。

99年くらいからお金を稼ごうとすると、 SIがお金がかかるので、マネジメントに徹して、コードは委託。 だから、マネジメントの会社になりますって言われた。

自分が配属される予定だった部署が廃止になった。 みんな、周りの人もプログラミングに興味がなくって、 IT業界に入りたかった。 まわりは、マネジメントの方がプログラミングより出世コースだっていってた。 そこでXPを見つけて、コミュニティで社外の人たちと活動することで、ものさしが広がる。 社内だと、キャリアが狭くなる。何年か先輩か部長くらいまで。 外を見ると、キャリアの幅が広い。

発信しているうちに、社内でも注目されて、好きな仕事をさせてくれるようになった。 手に負えないから、クビだって言われようと思って好き勝手やった。 社内ベンチャーつくった。

それにお金を払って、独立した。

感じたこと

自分の周りでも、プログラミングが天職だと思って就職したけど、 就職したら全然違っていた。技術を認めてもらえないから不満があるとか、 悪い方向にプロダクトが進んでいるのが耐えられないなど、意見を聞くことができた。

殆どの人が、倉貫さんと同じような「発信しているうちに社内で注目される」状態を作れずに 楽しくない仕事をするようになり、諦めているように感じた。 この事例についても、もっと認知を挙げていけば、倉貫さんと同じルートを1つの選択肢として考えられるのようになるのではないか。倉貫さんの場合は、狙わずになったことだと思うが、狙ってやっても良いのではないかと感じた。

創業時

聴講メモ

仕事があまりなかった。 自分たちのやりたいことやりたい。

ビジョナリー・カンパニーは、乗組員を見て決めたら良い、と。 プログラミングを一生できる会社をつくった。

プログラマなので、用もないのに営業に行けない。 普通の受託開発だと、下請けは嫌だ。 それで商売したくない。 TISと同じやん。 1回こっきりの納品なのに、アジャイルの意味ないような。 納品した後に言ってくるし、 なら、納品をなくそうかって。

周りにムリだムリだって言われていたけど、やれた。

ウォーターフォールの問題箇所の調査

聴講メモ

ウォーターフォールで上流で設計している人たちは、 ケツをふかずに居なくなる。 上流で間違えられると、下はみんなだめ。

自分は、炎上してるところに突っ込むと良い。って言われて。 どうして上手く行かないのか、下流の人から聞きにいった。 「お客さんが仕様をFixしてくれないので、そのまま下に流しました。」 上流に行けば行くほど、清らかな世界。 湧き水のところまで行くと、「お客さんの夢があるし、全社あげてサポートして、毎日飲みに行く。」

上流は良いけど、下流は良くない。

感じたこと

問題を見つけたときに、「どこが悪だ」と決めつけずに、何をしているか下流から上流まで確認して、 事実関係や考え方を調査するマインドが良いなと思った。 エンジニアで、こういった問題解決に興味を持つ人は少ないんではないだろうか。

納品をなくして、オフィスを無くして、次は何を無くすのか

聴講メモ

管理が嫌なのでマネジメントがいやなので、なくします。 そのためにやっていることは、部署がない。 管理職がない。 指示命令がないので、セルフマネジメント。 経費や有給の申請がない。 会社のクレジットカードの暗証番号を共有。

有給申請されたら、上司がOK出すんだから、無くていいじゃん。 クレジットカードも、経費も、オープン 全社員にオープン。社長もオープン。 うまいものばっかり食べてたら分かる。

働いてる?って言わなくても、いい。 評価をなくした。 特に、エンジニアの評価は難しい。

エンジニアは良いコードを書きたい。 でも、それってビジネス的にすぐには評価されない。 2,3年後に楽にメンテできるし、将来機能追加がしやすくなる。 のに、評価されない。 良いコードを書くことを評価したい。 けど、評価できないから評価をやめよう。 ボーナス山分け。

グレードはある。 弟子・見習い、一人前、 で、差があるけど、それ以外には。

勤続年数でおまけがつく。

おまえ、給料上がるから、安いけど頑張れって 今は、泊給でがんばれって言えないよね。 お金が必要な人は、副業してくれ。

地方だから、安いとか無い。 だから、田舎に移住する人も多い。 家も安いし、土地も安いし、いい車が買える。 スノボが毎日したいから、長野に引っ越して家賃もやすい。

感じたこと

大胆な施策をやってみたりするが、それに対して信頼されているんだろうと感じる。 会社で、経営陣が大きく評価制度を変えるタイミングは、どこの会社も大きな反発を生んでいると思う。 実際に、ソニックガーデンさんでも存在するのかもしれないが、他の会社に比べたら大きく違うだろう。 そう思うのも、採用時にビジョンのすり合わせを長期間行う話を聞いたからだと思う。

質問:いい人が多いが、会社に入る前から?入ってから?

聴講メモ

中途の人たちは、共感して入ってくるので。 半年から1年かけて採用する。 いっぱい、その人のパーソナリティをみていく。 だいたい、似た考え方の人が入る。 学生や常識は、考え方がわからないので、0からなので 会社のカルチャーなので、 会社は潰れる可能性があるけど、君の人生が続くから、 自分で生きていく力をつけるようにするんだよ。 昭和だと、会社に何があっても、お前らの給料は自分が出すからとは言えない。 でも、技術力や機会をあげる。 自立してはたらけるようにしてあげると、つぶれてもごめんねってなる。 そうすると、自立につながっていく。