調べる技術について学んだこと

概要

自分の専門領域を調べるときに、調べ方を知っているかどうかで大きな差がつく。 こういった技術は、大学時代の特に研究に取り組みながら身につけるのだろうが、自分が上手く身につけられていなかった。

この本調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940) | 野村 進は、ノンフィクションを書くための作家としての調べる技術と書く技術について紹介されている。 この内容は作家にかぎらず、専門領域の調べものをする人にも非常に役に立つものであった。 そこで、調べる技術・書く技術を読んで学んだ調べる技術について、前半の調べる技術の部分でも特に、メディアからの情報収集の方法について残す。

それぞれのメディアの読み方

各メディアごとに良さが異なるため、使いわけることを薦めている。

ネット

  • 情報の鮮度が高いが確度が低い。
  • アスキードットPCの「グーグル最新検索術」が参考になる。

新聞

  • 新聞を使って切り抜きを作ることは、は情報を見ぬいたり取捨選択する能力につながる。
  • ネット新聞ではなく紙の新聞を使うことで、見ようとした記事以外も目に入ってくるので想定外の情報を知ることができる。
  • 切り抜いた情報は手作りのデータベースシステム「山根式袋ファイルシステム」を使って管理するのが良い
  • 情報整理の最終段階にはスクラップ用紙に貼り付けていく

紹介されていた本はこちら - 「知」のソフトウェア (講談社現代新書) | 立花 隆

週刊誌

  • 週刊誌は関連のあるものには目を通す
  • 重要度の高いものは購入してスクラップする

単行本

自分は単行本から情報を得ることが多いため、単行本のみ少し詳しくまとめる。

本を比較検討して購入することが、必要な本を見つけることができるようになってくるようである。

それも若いうちは、なるべくならネットではなく、書店に足を運び、実際に本を手に取って比較検討した末に購入する。このことを繰り返すうちに、本の良し悪しや、いまの自分にとってどの本が必要で、どの本は無視してかまわないかが、目次を一瞥しただけでわかるようになる。

単行本の読み方  取材のための単行本収集とその読み方には、いくつかのコツがある。 ①インタビュー集や対談集を手始めに読む。 ②入門書から出発し、徐々にレベルを上げていく。 ③対象となる人物や出来事をさまざまな角度から論じている複数の本を読む。 ④精読すべき本、通読する本、拾い読みでかまわない本を選別する。 ⑤資料としての本は乱暴に扱う

  • インタビュー集や対談
    • 話言葉で書かれているので理解しやすい
  • 入門書からレベルを上げる
    • 入門書としては、一般向け文庫や新書、ムック
    • 中級、専門レベルへと移行していく
  • さまざまな角度から論じている本を読む
    • 賛否の分れるものについては読み比べてみる
  • 精読、通読、拾いみ
    • 大きいテーマの本を全部精読するのではななく、必読書を二三度精読する
    • 必読書は専門家の言及や引用の仕方で見分ける

映像記録と録音記録

  • 他の映像作品では、自分が取り組むテーマがどんな紹介のされかたをしているのか調べる。